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48時間の成果お披露目 コンペ参加作品25本一挙上映

48時間で短編映画を作るコンペティション「The Osaka 48 Hour Film Project」の完成作を披露する上映会が、11月4日(月・祝)にクレオ大阪東で開催された。

「次もがんばるぞ」と意気込む監督たちや参加者ら

世界中で毎年行われている映画制作コンペティションの大阪版。日本では大阪のみで開催され、今年で3年目を迎えている。
今回は10月25日(金)から27日(日)の48時間で制作。ホラーやコメディ、ミュージカル、SFなどのジャンルや、必ず使うセリフ、小道具などの発表が行われたあと、48時間で撮影から編集まで済ませないといけないという条件の元、26チームが参加した。
今回の上映会で選ばれた優秀作は、アメリカで開催される映画祭に出品。さらに厳選され、カンヌ国際映画祭でも上映される。

プレミア上映会当日では第1部に12作品、第2部に13作品が上映され、数百人が参加チームの力作を楽しんだ。
さらに上映後にはトークの時間も設けられ、各チームの監督やプロデューサーらが登壇。自己紹介や参加した経緯、撮影に苦労したことなどを語った。

参加チームのメンバーが登壇

参加者からは、雨が予想されたことによるロケ地悩みや、スタッフの都合に苦労したこと、ジャンルや小道具に合わせた脚本を書くのが大変だったこと、完成作が思ったより長くなってしまって泣く泣く削ったことなどが語られた。
でも作業自体が面白かった、勉強になったという感想も多く、過酷ながらも楽しんだ様子が見てとれた。

撮影時の苦労話などを披露

今回の審査委員長をつとめる日本映画撮影監督協会の山内嘉信さんは「台風が心配でした。準備も大変だったでしょう。3年目を迎え、参加者も増えてクオリティも上がってきた印象。審査が悩むところです」と話した。

また、数多くの劇場映画を手がけてきた審査委員の原田徹さんは「短い時間で映画を作るのは大変だと思います。その中でも、お題をちゃんと組み入れているかが大事。 撮影の機材はどんどん良くなっているけど。映画の基本はやっぱり脚本だと思います」と話した。エンドロールやタイトルについての厳しいアドバイスも飛び出し、監督たちは真剣に聞き入っていた。

制作者の声に聞き入る観客たち

今回の参加者たちは、何十人規模のチームから、たった3人で参加したチームまで、さまざま。半分ぐらいはプロの映像クリエーターだが、学生も多く、また映像系だけでなく劇団などの演劇系も参加するなど、多様な編成となった。

終了後は、観客たちが「気に行った3作品」を選んで投票。
今回の優秀作や観客賞は、11月28日(木)に京橋のレストラン「ガーブ・ドレッシング」で行われる打ち上げパーティで発表される。

詳細情報
■サイト
The Osaka 48Hour Film Project
48時間の激闘ついに閉幕 映画制作レースがドロップオフ