塚口サンサン劇場で9月1日(日)、恒例のトークイベント「語る映画館」の第6回が開催され、漫才師シンデレラエキスプレスの渡辺裕薫さんと、関西ウォーカー編集長の玉置泰紀さんが角川映画の魅力についてトークを行った。
登壇した渡辺裕薫さん(写真左)と玉置泰紀さん |
尼崎の塚口サンサン劇場が不定期で開催しているトークイベントの第6弾。作品を鑑賞した客が無料で参加することができ、これまでも『桐島、部活辞めるってよ』『るろうに剣心』など様々な作品やテーマで開催されてきた。
今回は、「角川映画」をテーマに実施。同劇場が手がけていた「10人の映画監督と20本の不朽の名作」特集で、角川映画が多くランクインしていたことから、「たくさんの人が青春を過ごした角川映画の魅力を伝えたい」という思いで企画された。
登壇したシンデレラエキスプレスの渡辺裕薫さんは日本アカデミー会員であるほどの映画好きで、多くのイベントでも映画の魅力について解説しているベテラン。関西ウォーカー編集長の玉置泰紀さんも生粋の映画好きで、また勤務元が角川書店であることから縁も深く、今回の登壇となった。
当時のポスターを見ながら作品について振り返る2人 |
角川映画の歴史をひも解きながら、「1970年代はみんな観に行ってましたね」と話す玉置さん。「洋画が元気だった時代に突然現れた印象」と当時を振り返ると、渡辺さんは「映画の作り方も革新的でしたね」と話した。
今では使い古されてしまったメディアミックスという企画を最初に打ち出したのも、角川映画だった、と話す玉置さん。原作に売り出したい小説を選んだこと、テレビで大量にCMすることは当時としては革命的だったことにも触れ、「映画好きだった僕が当時から気になっていた新人監督、たとえば相米慎二、井筒和幸、大林宣彦といった監督を角川がこぞって起用してくれたので、すごくうれしく思いました」と振り返った。今年大ヒットだったNHK連続テレビ小説「あまちゃん」についても、「脚本家の宮藤官九郎さんは間違いなく角川映画の影響を受けている。角川映画を観てから『あまちゃん』を観ると2倍楽しめます」と話した。
渡辺さんは、角川映画を観に行った当時のことや、あとで知り合った映画監督たちに聞いたエピソードを披露。「ぼくにとっても、大事な存在」と話し、「今でも全然楽しめる作品ばかり。ぜひみなさん観てください」と呼びかけた。
塚口サンサン劇場では、今後も「語る映画館」を実施していく予定。
■サイト
嗚呼、青春の角川映画―塚口サンサン劇場で「語る映画館」イベント
http://www.cinepre.biz/?p=7062
塚口サンサン劇場
http://www.sunsun.info/