「ヴィデオ・アート」の先駆者として知られる久保田成子のヴィデオ彫刻やそれらのためのドローイングなどの資料を展示する「 Viva Video! 久保田成子展」が大阪・中之島の国立国際美術館で開催中。9月23日(木・祝)まで。
《スケート選手》1991-92年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年)撮影:吉原悠博 © Estate of Shigeko Kubota
久保田成子さんは、1937年に生まれ、ニューヨークを拠点に活躍した「ヴィデオ・アート」のパイオニア的な存在。
ニューヨークでは、オノ・ヨーコさんらも参加していた前衛芸術家集団「フルクサス」に参加するなど表現の幅を広げながら、1970年代初頭から映像作品を手がけるように。映像と彫刻を組み合わせた「ヴィデオ彫刻」の制作をスタートさせ、このジャンルの先駆的な存在として国際的に評価された。2015年没。
《デュシャンピアナ:自転車の車輪1、2、3》と《三つの山》の展示風景(原美術館、1992年)
撮影:内田芳孝 Courtesy of Shigeko Kubota Video Art Foundation; © Estate of Shigeko Kubota
今回の国立国際美術館では、没後初であり、日本では約30年ぶりとなる個展を開催。代表作の「デュシャンピアナ」シリーズをはじめ、ヴィデオ彫刻、映像作品、それらのためのスケッチやアーカイヴ資料などを展示し、久保田さんの仕事を展覧する機会とする。
《河》1981年 Photo by Peter Moore
Courtesy of Shigeko Kubota Video Art Foundation; © Estate of Shigeko Kubota
また、7月31日(土)11時からは、関連イベントとして講演会を実施。「フルクサスから世界へ 久保田成子と日本人女性芸術家達の交差する軌跡」と題し、ニューヨークでフルクサスに参加経験のある4人の日本人女性芸術家、オノ・ヨーコさん、斉藤陽子さん、塩見允枝子さんと久保田さんの軌跡を辿り、その交差点に掘り下げる。講師はニュージャージー・シティ大学准教授で、今回の展示の共同キュレーターの由本みどりさん。
参加費は無料。講堂での聴講とオンライン参加、ともに可能。ともに要事前予約(7月30日17時まで)。
《ナイアガラの滝》1985/2021年 久保田成子ヴィデオ・アート財団蔵
(新潟県立近代美術館での展示風景、2021年)撮影:吉原悠博 © Estate of Shigeko Kubota
「 Viva Video! 久保田成子展」は、大阪・中之島の国立国際美術館で開催中。9月23日(木・祝)まで。講演会は7月31日(土)11時から。
詳細情報 |
■開催日程 6月29日(火)~9月23日(木・祝) ※講演会は7月31日(土)11時~ ■営業時間 ■休館日 ■料金 ・団体 ※高校生以下無料、障がいのある方と付添者1名無料(要証明) ■開催会場 ■サイト |