3月18日(土)より全国公開予定の『3月のライオン』前編の舞台挨拶付き試写会が2月28日(火)TOHOシネマズ梅田で開催され、主演の神木隆之介さん、清原果耶さん、大友啓史監督が登壇した。
『3月のライオン』(2017年)は、「第2回マンガ大賞2009」をはじめ、数々の賞を受賞している羽海野チカさんの同名ベストセラーコミックを映画化した作品。
中学生でプロ棋士としてデビューした桐山零(神木隆之介さん)は、東京の下町に一人暮らし。幼い頃に両親を事故で亡くし、父の友人である棋士の幸田(豊川悦司さん)に引き取られたが、あることをきかっけに家を出るしかなくなった。心に傷を負いながらも将棋に邁進する日々を送る零。そんな彼が、近隣の町に住む川本家の3姉妹(倉科カナさん、清原果耶さん、新津ちせさん)と出会い、温かい交流が始まる。だが穏やかな日々も束の間、ある事件が川本家を襲い、更には零にも不運が。大切な人たちを守るため、強くなるしかないと決意し、将棋の最高峰を目指し立ち向かっていく、というストーリー。
『るろうに剣心』『ミュージアム』など数々のヒット作を手掛けた大友啓史監督がメガホンを取った。主演に神木隆之介さんを迎え、清原果耶さん、有村架純さん、染谷将太さん、佐々木蔵之介さんなど豪華俳優陣が脇を固める。
2月28日(火)、TOHOシネマズ梅田にて同作の試写会が開催され、上映前に舞台挨拶を実施。神木隆之介さん、清原果耶さん、大友啓史監督が登壇した。
子役時代から活躍している神木さん。今回演じた桐山零との共通点について「小さいころからお仕事をさせていただいていて、そういうところが若くしてプロ棋士になった桐山零の人生とちょっと似てるよねというのは監督から仰っていただいてそこで気付いたんです」と明かし「子供だけど一人の役者として本番は見てくれているということは、相手の役者さんもそう。そのお互いの感じ方が、桐山零と相手の棋士がプロとして立ち向かうという点と共有できるところは一杯あるかな、と思って役作りをしました」と話す。
キャスティングについて大友監督は「俳優と役が重なる瞬間というのって、どこが重なったかとか後で考えてもわからないんだけれども、もしかしたらとんでもないものが生まれちゃう、演じる以上の何かというのが映像に残っちゃう可能性もあるんですよね。その辺の可能性というのはいつもキャスティングする時に俳優さんのプロフィールとかを考えながらやっているところもあります」と話し「今回はそういう意味で言えば神木君と零君のプロフィールというのは僕の中で重なって、『るろうに剣心』でちょっと付き合っていたので次に何行こうかなと思った時に重なっていった感じですね」と主演を神木さんに抜擢した理由が明かされた。
川本家の3姉妹の次女、川本ひなたを演じた清原さん。役作りに際して、撮影に入る少し前に倉科カナさんと新津ちせさんと実際に撮影で使ったお家のセットでお泊り会をした話を披露。「一緒にスーパーにお買い物に行ったり、原作に出てくる豚細カレーを作ったり、一緒にお風呂に入って、夜はお布団で寝てっていうのを一回やらせていただいた影響が、多分かなり出ているのかなと思います」と話す。これは大友監督のアイディアだったとのことで、「本当はこういうのはセットでやるんですけど、何となくロケでやりたいなと思ってしつこく探していたら、すごくいい家が見つかりました。やっぱり暮らしている空間に入ってもらって過ごしてもらった方が、これはまた演技の力になるのではないかなぁと思って、短い時間ではありましたが、ちょっとやってみようかということになりました」と振り返った。
小学生の頃からおじいさんと将棋を指しているという神木さん。将棋について「遊びでやっていただけなので、プロとなると全然違います」と話す。「指し方もそうですし、立ち振る舞い方も違いますし、やっぱりプロの方たちって毎日毎日将棋に触れて育っていますから、奨励会に入って、厳しい順位戦を乗り越えてプロになるという過程を踏むので、やはり一からすごく練習しました。家でもレッスンのところでも、ずっと指して指してという感じでした」と言い、更に「プロの方は片づける時もスラスラっと話しながら駒を金、金、銀、銀とかって揃えられるんですね。箸を使う時に、箸を持つ、取るっていう意識ないじゃないですか、食べたいから取るじゃないですか、そんな感じなんですよ」とプロとアマとの違いを実感したという。
脇を固める豪華俳優陣について神木さんは「実は結構僕前に共演させていただいた方達が結構多かったんです。豊川(悦司)さんも、『妖怪大戦争』という映画で倒すべき敵役だったんです。それで今回義理のお父さん役ということで『なんか本当に息子を見ているようだ』って言っていましたね。12歳の時に初めて共演させていただいて、そこから12年くらい経っての再会だったので、微笑ましく見られていました」と話すと、大友監督が「僕は今回初めてご一緒する役者さんが多かったのですが、神木君はほとんど共演しているんです。キャリアの長さがやっぱりすごい。俺の半分しか生きてないくせに」と笑いを誘う場面もあった。
最後にこれから観る方々に対し大友監督は「ここにいる若い2人を含め、キャスト達本当にいい芝居をしています。『3月のライオン』なかなか実写化が手強い作品でしたが、非常に満足のいく作品に仕上がっております」と呼びかけた。清原さんは「最後までしっかりと観て、この作品を愛して下されば嬉しいです」とPR。神木さんは「今から観ていただく作品が僕らの全てなので、是非ゆっくりと楽しんで観て行って欲しいです。是非これからもこの映画のことを宜しくお願いします。今日は本当に有難うございました」と締めくくった。
映画『3月のライオン』は、前編が3月18日(土)より、後編が4月22日(土)より、TOHOシネマズ梅田ほか全国でロードショー。
映画『3月のライオン』予告編 |
詳細情報 |
■上映日程 ・前編 3月18日(土)~ ・後編 4月22日(土)~ ■サイト |