映画『ヒックとドラゴン』の続編の、日本劇場公開を求めるネット署名活動が展開中。大阪の女性の呼びかけが発端となり、賛同者が日々拡大している。8月17日(日)には4,500人を突破した。
※署名活動は2014年12月末で終了しました。
『ヒックとドラゴン』(2010年、98分)は、イギリスの児童文学を原作にした3Dアニメ作品。原題は『How to Train Your Dragon 』。バイキングのひ弱な少年ヒックと、ドラゴンのトゥースとの出会いから始まり、ヒックの心の成長やトゥースとの交流、バイキング一族とドラゴンの敵対関係の変化などを描く物語。製作会社は、『シュレック』『マダガスカル』『カンフー・パンダ』などのドリームワークス・アニメーション。
公開後に大きな反響を呼んだ同作。ヒットを受けて続編の製作が決定され、『How to Train Your Dragon 2』は6月からアメリカでの公開がスタート。前作を上回るオープニング興収を記録した。7月には世界各国での上映も開始。だが現在日本での公開が発表されていないことから、劇場公開を望む同作のファンが声をあげた。
提唱者は、大阪在住の石川正美さん。現在は石川さんを含む4人が中心メンバーとなり、活動している。
普段洋画やアニメ作品など、よく映画館に足を運ぶという石川さんだが、前作『ヒックとドラゴン』は映画館では観逃し、ブルーレイで観賞。「劇場で観るべきだった」と後悔したという。そしてすこしでも劇場環境を再現しようと、自宅にスクリーン付きのシアタールームを設置し、3Dを体験。「これは、劇場で3Dで観るにふさわしい映画だ」と思いを新たにした。DVDを何本も買って、子どもがいる知り合いにプレゼントしたり、と布教も欠かさない。
「大好きで、ダメなところが全く見つからない」とまで惚れ込んだ石川さん。「ストーリーがまず素晴らしくて、ラストをああいう風に描いた、という点も、他のアニメ会社ではできないところではないかと。あのラストがあるからこそ、これだけの評価を得ることができたと思ってます」。
映像としての素晴らしさや疾走感もイチオシだという。「飛行シーンに重なるジョン・パウエルの音楽も、彼のベストスコアだと思えるぐらい素晴らしいです。ぜひ3Dで、空を飛ぶ感覚を体験してほしい」と話す。
石川さんたちは、7月8日(火)からネット上で署名の募集を開始。以前イギリス映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』の日本公開を実現させた署名運動が2,400人だったことから、この人数を目標にしていたが、多くの賛同を得て1カ月もかからずに達成。4,000人に引き上げ、それも8月6日(水)に達成した。
中には、マンガ家ゆうきまさみさんなどの著名クリエーターからの賛同の声もあがっているという。
それを受けて、まず署名の第1弾を配給会社の20世紀フォックスに送付。その後も署名は受け付け、随時活動を続けていく。署名を呼びかけるカードも作成した。現在の目標は、10,000人だ。
石川さんは「公開が難しい理由には、さまざまな要因が重なっているかもしれませんが、想いをまず伝えたいと思いました。これだけのファンが待ち望んでいる、ということを知ってもらえたら」と話す。
「観たことがない人も、この話題をきっかけに第1作を観賞してほしい。きっと気に入ってもらえると思ってます」と話す石川さん。またドリーム・ワークスのアニメ作品が近年日本公開されていないことにも触れ、「海外からのアニメが、超大作ばかりになってしまうよりも、もっと海外の多彩なアニメーションが、また観られるようになってほしい。今回のこの活動が、そうした環境へのきっかけにもなれば」と期待を寄せている。
『ヒックとドラゴン』続編公開を望む署名活動は、署名応募サイト「Change.org」で継続中。
※署名活動は2014年12月末で終了しました。
『How to Train Your Dragon 2』予告編 |
詳細情報 |
■サイト ・署名募集ページ(Change.org内) ・「ヒックとドラゴン2(仮)」をどうしても日本公開してほしい会 |