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二階堂ふみ主演、18歳の夏物語 『ほとりの朔子』関西で上映へ

二階堂ふみさん主演、18歳の主人公の、避暑地でのひと夏の経験を描いた『ほとりの朔子』(深田晃司監督)が、関西で公開へ。シネ・ヌーヴォ、京都みなみ会館、元町映画館で順次上映される。

「ほとりの朔子」深田監督
『ほとりの朔子』監督の深田晃司さん

深田晃司さんは、映画美学校出身。
2010年に製作した『歓待』が、東京国際映画祭の日本映画ある視点部門作品賞を受賞するなど、今後の活躍が期待される映画監督。平田オリザさん主宰の劇団青年団にも所属している。

今回制作した『ほとりの朔子』(2013年、125分)は、大学受験に失敗した主人公・朔子(さくこ)が、夏に叔母と訪れた海と山のほとりの避暑地で、叔母の友人やその甥たちと出会っていく物語を描いている。
フランスのナント三大陸映画祭で最高賞となる「金の気球賞」と「若い審査員賞」をダブル受賞した。

朔子1
『ほとりの朔子』

主演は二階堂ふみさん。『ヒミズ』(2012年)『地獄でなぜ悪い』(2013年)などの話題の映画作品に数多く出演している。ヴェネツィア国際映画祭の最優秀新人賞や、ブルーリボン賞の助演女優賞に輝くなど、高い評価を得ている期待の映画女優だ。
叔母役を鶴田真由さん、その友人を古館寛治さんらが演じるほか、『歓待』『おだやかな日常』などに出演した杉野希妃さんが出演兼プロデュースをつとめている。

もともと好きな映画に『歓待』をあげていた二階堂さん。「ぜひ主演に映画を撮りたい」と深田監督は考えていたという。今回、二階堂さんに出演を希望し、それにあわせて役柄や物語を考えだした。「童顔で可愛らしいけど、一方で達観し、自分の考えを強く持っているところもある。その二面性、揺れ動いている魅力があったので、それをそのまま映画として描ければ」と考えたという。そして実際に現場を経験した深田監督は、「天性の俳優。役に生きることができる人だと思います」と絶賛する。
ゆったりとした空気感のまま、ドラマティックなことは控えめに描かれている同作。「自分の映画では、ドラマティックな状況を描きたくない」と深田監督は話す。だいたいの人は、そんなにすぐに成長できるものでもないし、日常の98パーセントぐらいはドラマティックではない。日常の空気感を描きたい、そんな考えが、自分の作品作りの根底に流れているという。「お客さんはそれぞれ経験も年齢も性別も違う。その生き方が反映され、100人観た人がいれば100通りの感じ方がある、そんな映画を作りたいと常に思っています」と話す。

朔子2
『ほとりの朔子』

特徴的なタイトルについて、「バカンス映画を作ろうと思って思い浮かべたのはフランス映画『海辺のポーリーヌ』(1983年)でした。そのポーリーヌに対抗したインパクトのある人名を考えて、朔子に。海辺だとさすがにそのままなので(笑)、“ほとり”にしました」と裏話を披露してくれた深田監督。
「『ほとりの朔子』をイラストレビュー/ペンギンシネマ放談 vol.01」

予告編

詳細情報
上映日程 シネ・ヌーヴォ
 2月8日(土)~

京都みなみ会館
 3月15日(土)~

元町映画館
 3月15日(土)~

映画館 シネ・ヌーヴォ
大阪市西区九条1-20-24、TEL 06-6582-1416)

京都みなみ会館
京都市南区西九条東比永城町79、TEL 075-661-3993)

元町映画館
神戸市中央区元町通り4-1-12、TEL 078-366-2636)

サイト 『ほとりの朔子』公式サイト
http://sakukofilm.com/
シネ・ヌーヴォ
http://www.cinenouveau.com/
京都みなみ会館
http://kyoto-minamikaikan.jp/
元町映画館
http://www.motoei.com/