11月2・3日、9・10・11日に予定されている「神戸100年映画祭」にあわせて、神戸芸術工科大学生と京都の映像製作団体「月世界旅行社」が、「未来の神戸映画プロジェクト」と題し、それぞれ短編映画を制作する。
短編映画を制作する片岡大樹監督(写真左、月世界旅行社)、向田優監督(中央、神戸芸術工科大学)、岡本建志プロデューサー(右、月世界旅行社) |
「月世界旅行社」は、京都造形芸術大の学生やOBで結成された自主映画製作・上映団体。今年夏には、祇園商店街振興組合やヨーロッパ企画とコラボした「祇園天幕映画祭」を実施している。同団体が関西で自主映画の“巡業上映”を行っていた際に、神戸での上映会にも参加。そこでNPO神戸100年映画祭の人と知り合ったのが縁で、今回の企画が実現したという。
神戸芸術工科大学は、神戸研究学園都市にある芸術大学。2000年以降、多くのクリエイティブな学科の新設に精力的に取り組んでいる。映画制作については、映画監督の石井岳龍(旧名・石井聰亙)さんが教授をつとめていることでも名を知られている。
今回両者がコラボレーションすることになったのは、神戸100年映画祭での一企画。神戸が日本で最初の映画上映の場所であることを記念して行われている老舗のイベントで、今回で17回目を迎える。今年は香川京子さんをゲストに迎えトークを行うほか、「日本の特撮と円谷プロ」特集、「淀川長治メモリアル」特集などを予定している。
その中の11月9日(金)・10日(土)に神戸アートビレッジセンターで催される「未来の神戸映画プロジェクト」枠で、両者の作品が上映される。
映画の制作プランを入念に打ち合わせる3人 |
上映されるのは、両者の学生たちの過去作品5本と、今回のプロジェクトに合わせて新たに作られる短編映画1本ずつ。短編映画については、月世界旅行社からは片岡大樹さんが、神戸芸術工科大学からは向田優さんが監督をつとめ、それぞれ学生やOBたちの協力を仰いで制作する。
撮影場所はそれぞれの地元、神戸・京都を予定。ワンシーンを相手のロケ地で撮影するほか、「異色のヒーロー」というテーマを持たせるなど、共通性も見どころの一つ。
月世界旅行社の片岡監督は「日常の一風景」を、神戸芸術工科大学の向田監督は「映画のために作られた架空の世界」をそれぞれ映画で表現する予定だという。「同じ世代の学生たちが同じ関西で撮った映画でも、リアルな作品と非現実的な作品とでまったく異色なものになるのでは。その違いも楽しんでほしい」(片岡さん)とも。
また月世界旅行社の岡本建志プロデューサーは、「2団体が競作することで、若い感性が存分に発揮された作品がそれぞれ出来上がると思う。こうした若い人たちが作った自主映画を、もっと多くの人たちに知ってもらいたい」と話す。
神戸100年映画祭は11月2・3日、9・10・11日に開催予定。「未来の神戸映画プロジェクト」は11月9日(金)・10日(土)に神戸アートビレッジセンターで実施される。
また「未来の神戸映画プロジェクト」は制作資金のカンパを募集中。1口5,000円から。エンドロールへの名前明記や、上映イベントへの招待、DVDの送付などの特典も。
■実施日時
11月9日(金)・10日(土)
各18:30~
1.神戸芸術工科大学作品上映
2.月世界旅行社作品上映
3.神戸芸術工科大学+月世界旅行社 新作オムニバス作品上映
4.ゲスト・関係者によるトーク
■料金
1日500円
■場所
神戸アートビレッジセンター
(神戸市兵庫区新開地5-3-14、TEL 078-512-5500)
■カンパ窓口
郵便振替口座 : 神戸100年映画祭 00950-2-109648
通信欄に「映画製作カンパ( )口」とご記入ください。
1口5,000円から。
※協力者への特典は、映画のエンドロールに名前明記と、11月9~10日に実施の「未来の神戸映画プロジェクト」へご招待(1口2枚)。映画のDVDの後日送付も。
■サイト
神戸100年映画祭
http://kff100.com/
未来の神戸映画プロジェクト
http://kobe-film.petit.cc/
「未来の神戸映画プロジェクト」神戸芸術工科大学・月世界旅行社【キネプレインタビュー】
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祇園天幕映画祭 月世界旅行社とヨーロッパ企画がタッグ【キネプレ記事】
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祇園天幕映画祭[おさらい特集]
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